マテ茶は日本人にとっての緑茶のように、アルゼンチンの人たちにとってなくてはならない生活に密着したお茶です。鉄分やビタミンが豊富で「飲む野菜」ともいわれています。効用として疲れをとる、滋養強壮、 集中力を高める、などがあげられます。また、食欲を押さえる効果があるため、ダイエットにも効果があります。さらに、 利尿作用にもすぐれているため、体内の浄化作用が促進されます。
マテ茶とは
マテ茶はアルゼンチンで一般に広く飲まれている飲み物です。
日本人にとっての緑茶のような存在であるといえるでしょう。
モチノキ科のIlex Paraguariensisという葉からとれたもので、亜熱帯地域に生息します。 自生する場所としては、自然美の豊かなアルゼンチンのコリエンテス州、ミシオネス州などがあげられます。 この地域の気温、湿度と土壌はマテを栽培するのに最適な場所といえます。
マテ茶の歴史
もともと、先住民にはCaaという葉からとれた飲み物を土器から直接 (ボンビージャという先に漉し器のついたストローを使わずに) 飲む習慣がありました。彼らは歯でマテを漉し、口から出したり、 茎の汁をすったりしていました。ジャングルの中で長距離を移動するときには葉も食べていましたが、この習慣はその後、すたれてしまいました。
16世紀になって、最初のイエズス会宣教師がやってきました。彼らはマテを受け入れ、特にアルコール中毒の解決法として使用しました。というのも、 インディアンはAlgarroboと呼ばれる果物からとれたchichaというアルコール度の高い飲み物を常飲していたからです。 それから栽培がはじまりました。18世紀中ごろにはマテは一般に広く飲まれるようになりました。 ブエノスアイレスで飲まれるようになった頃には各家庭にはマテを入れる専門の侍従がおり、 時には二人の侍従がそれぞれ甘いマテ、普通のマテ(シマロン)をそれぞれ担当していたといいます。
現在では130.000へクターで栽培が行われており、 アルゼンチンだけでなく、南米の他の国々、地域でも 飲まれています。
マテ茶の効用
歴史的には、最初にマテを栽培したのはこのマテの効用に気がついたイエズス会の宣教師たちだと言われています。このため、この飲み物 は「イエズス会のお茶」とか「宣教師のお茶」という名で知られていました。16世紀の終わり頃栽培をはじめ、着実にその量を増やしていきました。 以前より科学者たちはマテ茶がダイエットや体の機能を正常にするのに有効だと気づいていたようですが、文献によるとその効果に注目され始めたのは 約3世紀ほど前からです。現在、数々の高等機関で研究の後、その効用が確かなものであると確認されています。 |
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キサンチンの一種であるマテインが含まれています。マテインはカフェインに似たアルカロイドで、その成分 はテオブロミンとテオフェリン。血管拡張作用などがあり血液の環境をよくするため、中枢神経のシステムに 刺激を与えて活性化させ、注意力や考えをまとめる力などを活発にします。この働きはカフェインに似ていますが、 大きな違いはカフェインのように眠気を妨げるような作用がないということ、また内蔵に負担をかけないという点です。 |
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また、抗酸化作用のあるフラボノイドと呼ばれる成分を有しています。このフラボノイドとは赤ワインなどに含まれて いることで有名なポリフェノールの一種です。抗酸化作用は健康維持に大変大きな役割を果たしています。というのも酸化 を防ぐということは病気から守り、老化現象に歯止めをかけることにつながるからです。 |
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マテはまた、中枢神経に働きかけて食欲を抑制したり、利尿作用を高めるなど、ダイエット効果もあります。 ヨーロッパでは、自然な方法で体重を減らしたり、空腹感やのどの渇きを忘れさせてくれる作用があるので、自然な ダイエット療法として定評があります。 |
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その他、クロル酢酸を有しており肝機能を守る効果があります。またカリウム・ナトリウム・マグネシウムなど ミネラルが豊富なので、筋肉のなかに乳酸が増えるのを遅くし、強壮剤としての効果もあります。 |
マテ茶から抽出された液の栄養価
(150mlのお湯に3gのマテ茶を6分間入れた場合。5回分の平均をとった。) |
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ビタミン | ||||||||
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ミネラル | ||||||||||||
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(ミシオネス州政府貿易経済省発行「マテ茶栄養情報」より) | ||||||||||||
マテ茶の飲み方
マテ茶の飲み方は、いろいろあります。
I.マテ壷とボンビージャで飲む
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撮影:馬場啓子
NHK「きょうの料理」 2003年度4月号掲載 |
初めてのマテ壷の使い方
磁器、プラスチック、ガラス、金属製、などのマテ壷は一度ゆすぐだけで使えますが新しいひょうたん/木の マテ壷を使える状態にするには内側についてる表皮を取って、木の味を取り除かなければなりません。これを「Curar el mate」と呼びます。
準備の仕方は次の通り
- 新しいマテ壷の中を熱湯で洗います。内壁についている表皮を取り除き、水を切ります。
- できれば、一度使った茶葉を入れ、お湯を入れます。
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一日寝かしてから茶葉を捨て、もう一度茶葉をいれ、ぬるま湯を
いれる。 - 次の日からはもう使える状態になります。
マテの入れ方(Cebar mate)
- マテ壷に茶葉を3分の2ほど入れます。壷の口を手でふさいで、逆さにして振ります。茶葉を片側に多く 積もらせるようにして元に戻します。これで、茶葉の粉が上の方になります。
- 茶葉の少ないほうにぬるま湯、あるいは水を少し注いで、湿るのをまちます。
- ボンビージャの上部をふさいで、茶葉の少ない方にさします。いったんさしたらボンビージャは 動かしません。動かしたらボンビージャがふさがってしまい、飲みにくくなります。ボンビージャが 刺さっているところからお湯(75℃~85℃)を注ぎます。お湯を入れた後のマテのベストの状態:茶葉が 多い方が全くぬれていないか、ちょっと湿っている程度。
- マテの味が薄くなったら、ボンビージャの位置を乾いてるほうに少し移動します。 それでも薄くなった場合には茶葉を全部あるいは部分的に取り替えます。
マテの飲み方(マテの作法)
- マテを渡されたら日本のお茶のように一口づつ回し飲んでいくのではなく、一人一杯づつ飲みます。 飲み終わったらマテを入れてくれた人に返します。
- ボンビージャは動かしてはいけません。上記にもあるように、ボンビージャはマテを入れる人の判断で動かします。
- 飲んだ後、マテ壷を返す時にGracias(ありがとう)ということは、「もうこれ以上は結構です」という意味になります。
II.紅茶のようにカップで飲む
普通に紅茶を飲むときのようにティーポットに人数分の茶葉を入れ、沸騰直後のお湯を入れて好みの濃さにし、 カップにそそぐ方法です。今は紅茶同様、ティーバックのタイプもあり、これも同じ様によく飲まれています。
II.テレレ
ミシオネス州など一部の地域では、夏には水出しのマテを楽しみます。これをテレレと言います。
マテ茶を買うには(日本)
マテ茶を買う |
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日本緑茶センター
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http://www.jp-greentea.co.jp/lineup/linejp 10.html | |
老舗ひじかた園 | http://www.hijikataen.com | |
有限会社カチャマイジャパン | http://www.cachamai.co.jp | |
辻本物産株式会社 | http://newmagazine.ne.jp/zbk-tsuji.htm | |
有限会社丸岡商事 | http://www.maruokashoji.com | |
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株式会社ボンネルフ | http://www.woonerf.co.jp/MATE/index.htm |
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株式会社アトリー | http://www.a-tree.co.jp/mate/index.htm |
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生活の木 |
http://www.treeoflife.co.jp/ (HPには出ていませんが、全国のお店で買えるそうです。) |
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Earth & Life | http://www.earthandlife.co.jp/2_3.html |
京王アートマン (聖蹟桜ヶ丘/京王八王子/新百合ヶ丘店) |
http://www.keio-atman.co.jp | |
また、ホームページではありませんがRosa Monteの500g/5kgパックは下記で注文ができます。 |
E-mail: rosamontejp@hotmail.com
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(株)アキュウェル・コーポレーション | http://www.aquewell.co.jp | |
ZENフィールド株式会社 | http://www.mate-cha.net | |
マテ茶のサプリメントを買う | ||
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株式会社アムコ | http://www.am-c.co.jp/matecha/index.html |
マテ茶の情報を手に入れる | ||
日本マテ茶協会 |
(こちらにもマテ茶を買えるお店情報があります。) |
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日本貿易振興会(JETRO) | http://www.jetro.go.jp/argentina/jp/arg.sangyou.html | |
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アルゼンチン農林水産省 | http://www.alimentosargentinos.gov.ar/0-3/infusion/yerba_mate/yerba_mate.htm |
~マテ茶の輸入をお考えの方に~ JETRO(日本貿易振興会)貿易開発部対日輸出課より「マテ茶を知っていますか?-Do you know MATE?-」というリーフレットを制作して頂きました。 アルゼンチンの輸出業者の情報をはじめ、マテの歴史、飲み方、製造方法などが記載されています。輸入をお考えの方は是非当大使館商務部(Tel:03-3473-7171)までお問い合わせください。 |
マテ茶を取り扱っているメーカー(アルゼンチン)
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